交通事故などでケガをしてしまったときは、まず病院で診てもらうことになります。出血や損傷などの目に見える症状を適切な方法で元の状態に戻すのが病院の仕事。しかし、交通事故はむち打ちや腰痛などの目に見えない症状が出ることが多々あります。むち打ちになると、これといった医学的な問題がないにも関わらず、頭痛や肩こり、めまい、耳鳴りなどの不定愁訴と呼ばれる症状が長く続いてしまいます。ですが、原因がはっきり分からないと整形外科では根本的な治療ができないのです。

より根本から健康になりたいのであれば、整骨院に行ってみてください。整骨院は、人間が持っている自然治癒力を高めることで症状改善を行う「東洋医学」に基づいて治療を行います。患者さんの話を聞く「問診」や顔色などを見る「望診」、体を触る「切診」などを用いて症状を判断し、体の中から治癒力を引き出していくのです。そのため、同じ症状でも1人1人に合わせた完全オーダーメイドの治療を施していきます。

また、整骨院の施術は比較的長い時間をかけて行います。「忙しいからあまり時間はかけたくない」という人もいるでしょう。しかし裏を返せば、その分じっくり治療してもらえるということ。これは大きなメリットです。治療方法や現在の体の状態、日常生活の中で気をつけるべきポイントなど、予防やアフターケアのことまで納得するまで説明を受けられます。今まで通りの健康的な体を取り戻したい方にはピッタリです。

街中で整骨院の看板を見かけることも多いでしょう。しかし、整骨院は国家試験に合格した柔道整復師だけしか開業することができません。国家が認めたエキスパートだけが施術を行うため、ある程度の治療水準は保証されています。柔道整復師になるには、厚生労働大臣から認可を受けた大阪医専などの専門学校や大学で学ぶ必要があります。大阪医専は医療の枠を超え、スポーツやリハビリ、福祉系学科とも連携して学ぶことができるため、将来の選択肢を広げられるようです。患者には医療選択の自由というものがあります。自分がどんな治療を受けたいのかをよく考えて整骨院などに通うことをおすすめします。